ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー【書評レビュー】
この本はイギリス在住のフレディみかこさんと息子のイギリスでの生活をセキララに綴った本です。
日本にいると決して感じる事のない人種差別、貧困問題、いじめ、、などを息子の目を通して鋭く描写しています。
ノンフィクションで日常を綴っているので、イギリスで生活している様な気持ちになり物語に引き込まれます。
この本は子育て中の人や10代の方にもおすすめです。
元底辺中学校への道
元々、息子はカトリックの小学校へ通っていて手厚い教育を受けていた。
中学への進学を期に、地元の中学(元底辺)を見学に行くことに。
その中学の自由なスタイル、熱気に感化されて色々な人種が混ざっている元底辺の中学校へ息子は進学する事になった。
カトリックの学校では経験のないようなことが起こる
- 階級社会を見せつけられる
- 東洋人差別を受ける
そんな毎日に息子がノートに走り書きをした
「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」
多様性ワールド
貧困地域にある学校では、「昨日の夕食は食パン1枚だ」という話もありうる。
教師は貧しい生徒のために、週に最低10ポンドは何かを食べさせるために使っている。
教師はソーシャルワーカーとしての役目も果たしているのだ!
一方、裕福な家庭の子は習い事にいくつも通い成績も上位。格差が広がって行く。
ワールドカップでは
息子は自分は日本人だからとJapanを応援する。
父の生まれた国アイルランドは出場していないからだ。
でも日本が敗退すると、英国に住んでるからとイングランドのチームを応援する。
柔軟な思考でないと、やっていけない。
成長した息子
「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」
そのブルーが今ではグリーンになったと息子は話す。
これからもその色は変化していくのだろう。